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連合音楽会の取り組み 音楽劇「言魔の森で」

音楽劇「言魔の森で」

音楽劇「言魔の森で」授業での取り組み

10月第1週は、台本を読み合わせながら、イメージ作り。挿入歌2曲譜読み。

 第2週は、歌2曲を中心に指導。(苦戦)おぼろげに、ハモってきたかな?

 第3週は、台本にそって、授業の中で、効果音などできるものから入れて、イメージアップ。

 第4週、舞台上の位置確認。全体練習2回・・・・・本番

音楽劇「言魔の森で」の希望チームの取り組み

主に、休み時間に活動

キャスト(伯爵と語りは、本人たちの希望でダブル・キャスト)

   せりふも暗記できているようなので、いよいよ立ち稽古に入ります。

楽器伴奏チーム(3組)

   ダブル・キャストの1曲をのぞいては、1週間でほぼできあがってきました。

大・小道具チーム(衣裳・蝶・草木など)

   衣裳・・・メンバーにデザインと寸法をだしてもらい、生地を調達、渡しました。

        女の子4人のチーム。蝶の上着や伯爵のマントなど見せてもらいましたが、さすが

        やるもんですね。出来上がりが楽しみです。

        クラスの先生も巻き込んでしまったようで、すいません。

   草木・・・使用するベニヤ板にスケッチ完了。あとは、切り抜いた板の仕上げをまたチームに

        やってもらうことになりました。

   蝶・・・・・話し合いが遅れ気味。・・・頑張ってちょう!

   背景・・・舞台後ろの大きな背景画も考えているようです。

効果音チーム

   アイディアと必要な道具を確認しました。最初のアイディアをもとに、工夫して変わっていく

   醍醐味を味わってくれたらと思います。自分で作った曲もありましたね。

ハンドベルチーム

   第3週早々に集まり、2〜3回で(休み時間)仕上げる予定です。

10月第2週は、バンドの練習を主に行いました。

第3週は、あれやこれやとたいへんですが、第4週の全体練習(公開)にそなえます。

オプションの希望チームは、子どもたちどうしのスケジュールの調整もなかなか大変なのですが

短い時間のなかでの頑張り、柔軟なアイディアには、敬意をはらいたいと思います。

スケジュール(第4週)

   10/24(火)5h   全体練習1(公開)

   10/25(水)朝   学校内発表(公開)

   10/26(木)5h   全体練習2(公開)

   10/27(金)pm  連合音楽会で発表

毎回、完成度はともかく、子どもたちのクリエイティブな活動を、少しでも多く入れていければと

思ってはいます。(裏を返せば、いつも綱渡り はらはら・・・)             OCT.2000

 

音楽劇「言魔の森で」総集編

効果音チームと大小道具チームが工夫し作った作品、活動を紹介します。

 

子どもたちが作った効果音

子どもたちのやわらかい発想には、いつも頭が下がります。理論をああだこうだいう前に、ぜひ、

自由な音作りの空間を用意してあげられればと思います。

自分たちで企画し、分担し、刺激し合いながら高めていくチームプレーにも、少しなれてくれたら

いいなと思います。

 

  ♪「序奏」<ハンドベル、ベース>   
語り

ある夏の暑い日、リュウには、すべてがどうでもよくなっていました。

リュウは、ゆうれいのように町をさまよい、いつのまにか、町外れの森の中を歩いて

いました。

第1場  
  鳥・風 (リコーダーとポリぶくろ)
リュウ

うるさい蝶だな。つきまとうな!・・・しつこいな、あっちへ行け!

行かないとたたきおとすぞ! (ばしっ・・・たたきおとす音・・・厚紙)

あ、・・・本気じゃなかったのに・・・まだ生きてる・・・

ま、蝶なんかどうでもいいか・・・どうでもいいさ。

  ♪ 「どうでもいいさ」(リュウ)・・・<ピアノ、ベース、ドラムセット>

 どうでもいい どうでもいい どうでもいいさ いいさ

リュウ え、どうしたんだ。うすきみわるいな・・・・・うわーっ・・・
  うす気味悪い→言魔の森へ落ちていく音楽 (シンセサイザー)

 ピッチコントロールなど上手に使ってました。クラスタートーンも効果的でした。

第2場  

リュウ

「うーん、ここは・・・何がおこったんだ。・・・・・あ、きみは誰?」

アムル 「私は、あなたにたたき落とされた蝶よ。・・・もう、飛べないかもしれない。」
リュウ

「ぼくはきみをたたき落とそうとしたんじゃない。うるさかったから、追いはらおうと

しただけなんだ。」

アムル 「その上、あなたにまきこまれて、ここへつれてこられたのよ」
リュウ 「え?ぼくにまきこまれたって?つれてこられたって?どういうことさ。」
アムル 「ここは、言魔の森よ」
リュウ 「え?言魔の森だって・・・」
  (言魔伯爵登場)  
  不気味な音楽(自分で作曲) (シンセサイザー)

 自分で音色をさがし、自由でふんいきのあるメロディーを作りました。

 せりふにかぶせて演奏します。ブラシロールで一工夫。

伯爵 「その通り!・・・ようこそ、ぼうや。言魔の森へ」
リュウ 「だれだ、お前は。・・・言魔の森って何なんだよ」
伯爵 「私はこの森の主、言魔伯爵だ。ぼうやのリクエストでここへ連れてきてやったのだ。」
リュウ

「何だって・・・ぼくはこんな所へ来たいなんて、一言も言ってないぞ!

早くもとの所に返せ!」

伯爵

「何を言う!ぼうやは言ったではないか。どうでもいい と。(どうでもいい)

おー、なんと言う美しい言葉だ・・・。この言葉こそ、この森へのパスポートなのさ。」

 

♪「どうでもいい」(言魔衆)<バス木琴、ピアノ、キーボード、ベース、ドラムセット、ティンパニ>

どうでもいい どうでもいい どうでもいいさ

どうでもよければ こわくない 気にすることなど ありゃしない

伯爵 「そして、この森に出口はない・・・どうでもいいんだろ。それともこわいのかい?ぼうや」
リュウ 「こわくなんかないさ。それに、ぼくはぼうやじゃない!リュウだ。」
伯爵

「ほーっ、リュウか。いい名前だ。・・・だが、名前などどうでもいい。

おまえはそのかわいい蝶をどうでもよくたたきおとした・・・」

リュウ 「ちがう、ぼくは・・・」
伯爵

「お前にはなかなか見所がある、いいわけなどよせ。」(いいわけなどよせ)

「だれもきかない。」(だれもきかない)「どうでもいいことさ。」(どうでもいいことさ)

リュウ 「・・・・・」
伯爵 「何をまよっている、そんなにもとの生活が恋しいのか?」(恋しいのか)
リュウ 「恋しくなんかないさ。」
伯爵 「お前の本当の願いをだれか聞いてくれるか?」(きいてくれるか)
リュウ

「きいてなんかくれないさ。ぼくのために と やさしさのお仕着せさ。にこっとわらって

ほめられて、いい子になってりゃそれでいい。ぼくの願いなどどうでもいいのさ。」

伯爵 「仲間は?」(仲間は)
リュウ 「自分をかくして、あたりさわりなく話を合わせるだけ。信じられるやつなんかいない」
伯爵 「そんな世界に何を義理立てる必要がある。・・・もう、どうでもいいんだろ」(いいんだろ)
リュウ 「ああ、うんざりだ!・・・・・どうでもいいさ!」
  ♪「どうでもいい」(言魔衆)<バス木琴、ピアノ、キーボード、ベース、ドラムセット、ティンパニ>

 どうでもいい どうでもいい どうでもいいさ いいさ

 どうでもよければ なやまない 苦しむことなど ありゃしない

伯爵 「よく、言った。それでこそ、この森にふさわしい。ワッ ハッ ハッ ハッ ハッ・・・・」
  伯爵が去っていく効果音 (シンセサイザー) 

 かみなりの音を使ってましたが、けっこうおもしろかったです。

リュウ 「消えてしまった・・・どうでもいいか。もう、つかれたよ」
第3場  
 

♪「できることなら」(アムル)・・・<ピアノ、キーボード、ベース、ドラムセット>

月の光も とどかない 

小鳥の歌も きこえない

できることなら 青い空の下

かおる風の中を もう一度 飛びたい

アムル 「ごめんなさい。・・・・・」
リュウ 「なぜ、あやまるんだ。・・・なぜ、そんな目でぼくを見るんだ。

・・・なぜ、もっとせめないんだ。」

アムル 「あなたとは友達になれそうだから。・・・リュウ、あなたは感じる心を持っているわ。」
リュウ 「友達!?感じる心!?・・・・・そんなもの何になる。ぼくには、もう、どうでもいいことさ」
アムル

「だけど、その心が、あなたも気づかないうちに、動き出しているの。

何か大切なものを見つけようと、もがいていて、だから苦しいの。負けないで、リュウ」

リュウ 「いまさらそんなこと・・・むださ」
第4場  
  (伯爵登場)  
伯爵

「ごきげんいかがかな。・・・ん!何を迷っている。・・・

そうか、その蝶の娘が良からぬことをふきこんだのだな。・・・

2度とよけいなことを言えぬよう、はねをむしりとってやる!

かまわんな、ぼうや」

リュウ 「ぼくには関係ない」(どうでもいいさ)
アムル 「リュウ・・・!」
伯爵 「ハッ ハッ ハッ・・・ものどもその蝶をとらえよ!」(おー)
  ♪「どうでもいい」(言魔衆)<バス木琴、ピアノ、キーボード、ベース、ドラムセット、ティンパニ>

どうでもいい どうでもいい どうでもいいさ

どうでもよければ なやまない 苦しむことなど ありゃしない

伯爵 「さあ、ショータイムの始まりだ。ものども、はねをむしりとるがよい。」(おー)
リュウ 「まて!やめてくれ」
伯爵

「ぼうや、何をする。気でもくるったか。

・・・名もない蝶の羽、どうなってもいいではないか。

じゃまをするんじゃない(じゃまするな)

・・・同情か、それともこの娘にたぶらかされたのか。」

リュウ 「ちがう。自分で決めたんだ。その子ともっと話がしたいんだ。」
伯爵

「自分で決めただと・・・やめとけ、悩むだけだぞ。

どうでもいいのが一番だ。そこをどくんだ!」

リュウ 「いやだ、友達になりたいんだ。」
伯爵

「友達だと!やめとけ、うらぎられるだけだ。

どうでもよく生きれば、苦しむことなどないのだ。」

リュウ 「・・・ぼくは、自分に素直に生きたい。・・・自分らしさを見つけたいんだ。」
伯爵 「な、なんてことを言うんだ!・・・・うわーーっ・・・・・・」(うわーーっ・・・)
  言魔の森がくずれていく音楽 (あきカン、シンセサイザー、ドラム)

 あきカンを入れたふくろをゆかにおとしたり、箱に入れてふったりしてました。

 シンセサイザーやドラムと合わせると、けっこう迫力がありました。

第5場  
  鳥・風 (リコーダー、ポリぶくろ)
  (リュウ目をさます。1羽の蝶がリュウのそばを飛ぶ)
語り

リュウは、何もおぼえていませんでした。でも、何かが変わっていました。

心の中に、小さな勇気と自信がわいてきました。

そして、そばにいる一匹の蝶がとても大切に思えたのです。

リュウ

もう、夕方かぁ。そろそろ帰らなきゃ。おまえも早くおかえり。

お前を見てたら、何か、気持ちが落ち着いた。・・・そうだ、名前をつけてやろう・・・

ア・ム・ル・・アムルにしよう!・・・気に入ったかい?・・・

ありがとうアムル・・・じゃあな・・・。

  ♪「名前を下さい」(2部合唱)<ピアノ、キーボード、ベース、ドラムセット>

名前を下さい ひとつだけの あなたが自分で つけた名前

名前を下さい あなたらしい 夢がたくさん つまっている

もしかしたら 2度とは来ない 心ときめく 出会いの時

名前を下さい あなただけが かなえられる すてきな名前

 

子どもたちが作った大道具・小道具・衣裳

子どもたちの許しを得て、作った道具・衣裳の写真をのせてみます。

 

大小道具のチームが作った全作品

 

蝶のアムルの衣裳・・・役をする子の寸法を取り、型紙を作り仕上げました。

ヘアバンドや横の飾りライン(おじさんには名前がわかりません)は、どこからか

調達してきたようです。

 

蝶のひげ・・・ヘアバンドにはりがね、ビーズ、モール

 

言魔伯爵のマント・・・リバーシブルになっています

 

草を4つほど・・・子どもたちは、スケッチと色ぬりをやりました。

 

背景の木・・・1.5m×4.5m 5人で1時間あまりで作りました

スケッチした木に、5種類ぐらいの色の葉っぱをはりつけています。

 

子どもたちが、はりがねで羽が動くように考えました。

そして、はばたくように、バネを使ってみました。羽は、ビニールテープ。

透明なぼうの先に(伸び縮みする)取りつけました。

・・・・・ライオンキングの鳥や蝶は見事でしたね。・・・・・

 

その他、伯爵のつえやシルクハットなど作りました。・・・みなさん、おつかれさまでした。

 

公 開

連合音楽会を前に、この1週間に発表、全体練習を含め3回公開を行いました。

都合のいい時間に、多くの保護者の方に見ていただけたのは良かったなと思います。

さらに、6年生の保護者の方から、合奏の授業をみせてほしいということで、授業を公開しました。

公開だらけの1週間でしたが、基本的には子どもたちの活動の妨げにならなければ、関心のある

方には、つつみかくさず公開し、意見をたまわりたいと考えています。

特に専科(教科担任)の場合、保護者に正しい情報が伝わりにくい場合がけっこうあるので、公開

の機会を大切にした方が良いと思います。

その積み重ねで、相互理解と良い環境、マナー(社会性)を育むことができればいいのですが・・・。

行事などでTV局の取材の申し込みもあると思います。音楽の場合は、児童の肖像権やオリジナル

の曲、製作物の著作について配慮し、児童、保護者の了解を得ることが大切になるでしょう。

公開が進むあまり、大切なことをなおざりにすることはいけませんね。

特に総合的学習の発表時には気をつけたいですね。

教育行政側も勝手に進行することなく、現場とチーム発想で連携を取り合うことが大切と思います。

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